工場正社員の海外工場での仕事内容・異動・期間・出世について解説

工場正社員の海外工場での仕事内容・異動・期間・出世について解説

※この記事は海外工場がある製造メーカーについて書いています。

国内工場しかない製造メーカーに勤めてる、もしくは入りたい人にとっては、あんまりピンとこない内容なので、海外勤務の可能性がない方はスルーしてくだい。

工場の正社員になると海外工場への異動とかってどうなるのかな?

海外工場に異動するとどんなことをやるのかな?

海外の工場に異動するとかってどういったタイミングで異動するのかな・・・

こういった疑問にお答えしています。

本記事を書いた理由

海外工場のある製造メーカーで11年ほど働いていました。

その経験をシェアしたくて記事を書きました。

本記事の内容

海外工場での日本人スタッフのうちわけ

海外工場での日本人スタッフの内訳は以下の通りです。

海外工場長(日本人)
海外工場の課長(日本人が2人くらい)
海外工場の設備担当(日本人1人)
海外工場の生産管理担当(日本人1人)

だいたい海外工場には5人くらいの日本人が異動で派遣されます。大きめの海外工場だと10人くらいの日本人が異動で派遣されることもあります。

この日本人スタッフの下に現地の人をやとって工場を運営する・・・・と言った形がとられます。

※現地には有能な通訳がいるので外国語がしゃべれなくても何とかなります。
工場は東南アジア・中国・などに多いので、英語だけじゃ通じないところもけっこうあります・・・・

工場の正社員が海外工場でやる仕事内容

工場の正社員が海外工場にでやること

海外工場での仕事内容は以下の通りです。

・海外工場での現地社員の管理教育
・海外工場での機械設備の管理
・海外工場での生産管理
・日本の工場のやりとり(輸入・輸出・設備についてなど)

海外工場での現地社員の管理教育

海外工場での一番やる仕事は、現地スタッフの教育です。

現地スタッフの中で有能は人を管理職として数名を教育
管理職となった現地スタッフが工場作業員を教育

みたいな流れです。

海外では日本と文化が違うので、現地の人の教育は苦労します。

東南アジアとかはマジメな空気なので、細かい仕事でも大丈夫ですが、ブラジルとかだと、細かい作業が苦手な現地の人が多いです。時間にもルーズな国とかもありますし。

現地の文化の空気を読みながら、作業員を教育していきます。

意外と神経を使う仕事です。

海外工場での機械設備の管理

海外工場にある機械設備を管理します。

日本人の設備担当者が中心になって現地スタッフの設備担当者と協力して機械設備のメンテや修理などをしていきます。

細かい機械設備のメンテなどは現地スタッフじゃないとわからない部分も多いです。

日本人スタッフが現地の人に教えてもらったりして、協力していくことが必要になってきます。

海外工場での生産管理

海外工場で生産管理を日本人スタッフと現地スタッフが協力しながらやっていきます。

生産数を調整したり、月ごとの生産数を出したり、輸出量を調整したり・・・・

生産管理をして、工場での製品を作る数を調整していきます。

ここでも、実際に生産管理の実務をやるのは現地スタッフなので、うまく協力しながら生産管理をやっていくのがポイントになってきます。

※現地の言葉で書いてある資料を読むのはやっぱり、現地の人でないとむつかしいです。英語ならなんとかわかりますが、東南アジアには多くの言語があって、それを全部読むのはむつかしいです。だから現地スタッフとのの協力がとても大事です。

日本の工場のやりとり(輸入・輸出・設備についてなど)

海外工場の仕事で特に多いのは「日本の工場とのやり取り」です。

今では、電話からスカイプもあり、いつでも海外と日本とはやりとりができます。

海外工場の日本人スタッフは、日本の工場とやりとりして、

「どれだけ輸出すればいいか、どれだけ材料を輸入すればいいか」

などをやりとりします。また、日本の工場から機械設備を入れることもあります。

「どうやって日本から機械設備を回外の工場まで運ぶか」

なんかを日本の工場とやりとりして打ち合わせします。

場合によっては、日本の工場に出張(一時帰国)して設備を実際に見たりして打ち合わせしたりします。

こういったことをやりながら、日本の工場とやり取りするのが海外の日本人スタッフの仕事です。

海外工場に異動になる人(タイミングなど)

海外工場に異動になる人(タイミングなど)

海外工場に異動になる人の異動の時期やタイミングなどは以下のとおりです。

・リーダーや係長になって数年仕事をしてから
・結婚したあと子供ができたなど
・住宅ローンを組んだ後

リーダーや係長になって数年仕事をしてから

国内の工場で、仕事をこなしていると、仕事ぶりを認められてリーダーや係長に出世したりします。

リーダーや係長の仕事をこなして1~2年くらいやってると「海外勤務」の事例が出たりします。

だいたいはこのパターンです。

※平社員がいきなり海外勤務になるのは、ほとんど見たことがありません。海外勤務って責任が重いので、いきなり新人を海外にいかせることとかって、ほとんどありません。

海外勤務は異動の前1~2か月くらい前には打診がある

海外勤務は、一度海外に行ったら3~5年は帰ってこれないです。

なので、ある程度の決心がひつようになっててきます。それもあってか

「海外勤務をやってほしいんだが・・・・」

という上司からの打診は実際の異動するときの1~2か月前くらいには、上司が言ってきます。

上司から海外勤務の打診があってから、2週間くらいで海外勤務をするかどうかの結論を出します。

結婚したあと子供ができたなど

リーダーや係長クラスの人が

「結婚」「子供ができた」こういったイベントがあった「直後」に「海外の工場に行ってくれないか・・・・」といわれることが、めちゃくちゃ多いです。

海外勤務を断れない人に打診をする

「結婚」「子供ができた」

こういったイベントがあった人は、簡単に会社を辞めたりすることができません。

「結婚」「子供ができた」ってことがあれば、今まで以上にお金が必要になります。

だから、

こういったイベントがあった人は「海外への異動を断れない」ということです。

海外への異動を断ると、後で書きますが、出世むつかしくなります。

会社もそれがわかっているので、あえて、「結婚」「子供ができた」といったことがあったばかりの人を狙って「海外の工場への異動」を打診します。

結婚直後・子供ができた直後の人は断れないですからね・・・・・海外工場への異動であったとしても・・・

住宅ローンを組んだ後

本当によくあったんですが「住宅ローンを組んだ直後」に「海外工場への異動を打診(命令)される人」

がすっごく多かったです。

住宅ローンを組んだ人は2000万円から3000万円の借金をして、それを何十年かけて返していくわけです。

住宅ローンを組んだ直後なんて、会社からの異動の命令を断れるわけがありません。

住宅ローンを組んだ人を狙って、「海外工場に行ってくれないか・・・・」ということを会社は行ってきます。

実際に、新築で家をたてたけど、海外工場に異動になって、新築の家に5年間住んでいない・・・・・という人もけっこういました。(海外に単身赴任がほとんどです)

リーダーや係長くらいの人が住宅ローンを組んだら、すぐに「海外工場への転勤」になることがめちゃくちゃ多かったですね。サラリーマンならこれはしかなのないことなのかもしれません・・・・

追記:海外工場への異動を断ると出世はほぼなくなります

海外工場海外工場への異動を断る人もいます。

・介護をしてる親がいる
・単身赴任で何年も家族とはなれたくない
・海外なんていきたくない

こういった理由がほとんどです。

とはいえ、

海外工場への異動をことわると、今いる会社での、これ以上の出世はかなりむつかしくなります

そりゃそうですよね・・・・海外工場に行ってくれる人はほかにもいますし、そういう人を優先して会社は出世させます。会社の異動を断れば、出世はしにくくなります。

出世したい人は、海外工場に行く、出世よりも大事なものがる人は海外工場への異動を断る・・・こういったことがおこっています。

海外工場への異動の期間

海外工場への異動の期間の特徴は以下の通りです

・だいたい3~5年くらいが多いです
・一度海外工場に異動すると、なんども海外工場に行くパターンが多い
・ずっと海外工場を転々としてる人もいる

だいたい3~5年くらいが多いです

海外への異動期間はだいたい3~5年くらいです。

4年くらいが多かったです。4年は日本に帰ってこれないので、海外工場への勤務はある程度は覚悟が必要です。

一度海外工場に異動すると、なんども海外工場に行くパターンが多い

一度海外工場に異動すると、そのあと、何度も海外工場に行くパターンがホントに多いです。

ある人の具体例ですけど

・インド工場4年
・帰ってきて1年日本の工場
・中国工場に5年
・帰ってきて1年日本の工場
・ベトナム工場に5年(勤務中)

こんな感じで、えんえんと海外工場に行ってる人もけっこういます。

30代40代の働き盛りの時に、海外工場にずっと行っていた・・・なんて人がわりと多いです。

上で書いたように海外工場への異動はぶっちゃけ、断る人も多いです。そのため、海外工場に行ってくれる人が集中して、「何度も何度も」海外に行かされることになります。

本人が海外のほうが好きって人もたまにいますし、海外に行くことが苦にならない人に、行ってもらうのがバランスが取れていいのかもしれません。

ずっと海外工場を転々としてる人もいる

海外工場に異動してから、海外工場を転々として一度も日本に帰ってこない・・・・・って人もたまにいます。

①独身で海外暮らしのほうが気楽だから、海外勤務も自分から申し出てる人

②家族がいて、海外暮らしのほうが好きだから。日本にいても面白くないからずっと海外勤務を希望してる人

たまにこういった人もいます。こういった人は、ずっと海外行っていて、10年とか15年とかずっと海外工場に勤務しています。

追記:海外工場に異動しても失敗してすぐに帰ってくる人もいた

海外工場に勤務して、どうしても海外の生活になじめない、海外の工場でうまくいかない・・・・・って人もいました。

海外勤務になったはいいけど、全然仕事もダメで、海外の生活がなじめなくて、1~3か月くらいでギブアップして帰ってくる人もたまにいました。

というか、けっこう海外勤務になってからダメですぐに帰ってくる人もけっこういました。

海外勤務に失敗すると、そのあと出世しにくくなるので、失敗して帰ってきた本人にとっては、かなり精神的には落ち込んでいると思います。

海外工場から日本に帰ってくると出世しやすくなります

海外工場の勤務を5年とかやって、日本の工場にかえってくると「出世しやすい」です。

会社の言うことを聞いて海外に行ってがんばってるなこいつ・・・・・

っていう評価がでるのでしょう。

リーダーは係長
係長は課長
係長は部長クラス

こういって出世することが多いです。

海外工場での異動は「日本に帰ってきたら出世しやすい」というメリットもありました。

まとめ

海外工場がある製造メーカーは、異動で海外工場にいくことはさけられません。

特に、ある程度は出世していきたい・・・と思う場合には海外工場への異動は断れないので、ある程度覚悟しておくことが必要です。

とはいえ、工場現場で平社員で気楽にやっていく・・・・という仕事を選んでる人もたくさんいます。工場現場なら海外工場への異動はほとんどないです。

どちらを選ぶかは、仕事のやり方や生き方によって変わってくると思います。工場に入ったら、どちらをえらぶかはあなたしだいです。

日本の国内の製造メーカーの仕事内容については製造メーカーの仕事の種類と内容を解説【異動の流れ・転職方法あり】の記事にくわしく説明しています。

工場の仕事をやってい見たい方は工場の仕事に就職する3つの方法【メリット・デメリットあり】の記事に工場の仕事のメリットデメリットを説明していますのでどうぞ。

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