私の知り合いというか友人で、大手の地銀に勤めている人がいます。名前を言えばたぶん誰でも知っている地方銀行です。
W大学でかなり頭がよく、すんなり地銀に入りました。ただその人って今考えるとマジメなんですけど、砕けた感じじゃなくて上司にゴマすったりそういうのって下手なタイプなんですよね。
その地銀はこてこての地方銀行です。若いうちは兵隊営業でノルマも極限まで厳しく、土日もお客さんのところを回ってノルマ達成に努力します。当然手当なんか出ません。
しかも、地銀て上司とゴルフいったりして、ゴマすりしないと絶対に出世できないようになっています。典型的な昔の日本企業です。仕事も毎日10時くらいまで働いて、ノルマに追われ、プライベートは上司とゴルフ。しかも家庭を持ったらもう1ミリも自分の時間なんかありません。
そんな地銀に勤めている知人も30歳くらいでお見合い結婚しました。けっきょく女性と付き合ったことも無く仕事だけしていて、見合いでの結婚です。
さて、その知人も今どうなっているかというと、いまだに兵隊営業をやっています。すでに40代前半です。
同期ではもうすでに支店長になっている人もいるらいですが、かたや兵隊の営業でもちろん平社員です。年収で言うとたぶん300~500万くらい違うでしょう。なぜこうなってしまったんでしょうか?
銀行と言うと給料が良いようなイメージがありますが、それは昔のことです。都市銀行ならともかく地方銀行の給料は思っているほどよくありません。
地銀から転職した知人の話によると、異業種(製造業)に転職しても給料はほとんど変わらなかったと言っています。
しかも、製造業はサービズ残業も無く残業代もきっちりついて当然ノルマも無く休日も多くて最高らしいです。給料は同じでも時給換算すると1.5倍くらいになったそうです。拘束時間が地銀のほうが圧倒的に多いので、特に営業なんかやってるとサービス残業とかで永遠に帰れないのが実情ですからね。
給料って時給換算してみたほうがイイですよ。拘束時間がやたら長ければ実際の時給だとコンビニバイトよりも低いみたいなことはブラック企業の「あるある」ですからね。
本当に自分の給料を時給換算しない人が多いんですよね。毎日終電まで働いていて給料が普通くらいだったらサービス残業とかでけっこう悲惨なことになってますよ。時給900円とかコンビニバイトと同じレベルだったりします。
金融系の仕事はお金にはシビアなのに、自分の給料とかにはシビアじゃない人が毛っこ多いですよねマジで。
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地銀は超保守的 1回のミスや上司へのゴマすりがないと出世は無理 不器用な知人にはもともと無理あった
地銀は1回のミスがあったりするとその時点で出世がの目が途切れることもあります。その知人はイイ人なのですが不器用で、地銀に勤めているなら、人の手柄を横取りするくらいの図太さがないととても出世できません。もともと無理があったんですね。
営業も口下手ではむつかしいですし、部下の奴隷のようにこき使う冷徹さも必要になってきます。つまり「人としてどうよ?」っていう人材じゃないと出世できません。まあ人に嫌われるようなキャラじゃないと上には行けないわけですね。
なんか書いてて切なくなってきますが、これが地方銀行の現実です。
こういう現実を知っていれば地銀に入らなかったと思うんですよね。でも大手地銀に新卒で入れば世間的には「いいとことに就職したねえ」ということになるわけです。そりゃそうですよね。ただ、仕事ばっかりして全く自分の時間も取れずに、恋愛する時間もなくて見合いで結婚して、しかもずっと奴隷営業をしている。
とにかく地銀は保守的です。それに最近では業界自体があまり活気が無くて地銀同士の合併がよくあります。合併があると、仮に対等の合併だとしても、規模の小さい地銀は実質的には吸収合併されるということになります。
カンのイイ人ならわかると思いますけど、吸収合併されたほうの銀行員はもう出世の可能性はほとんどありません。せっかく頑張ってきたので、吸収合併された銀行員はもうただ兵隊として生きていくだけなんですね。リストラされないだけマシといったところでしょうか。
私の住んでいる地方では、地銀や信金の合併が今でも続いています。正直店舗が多すぎます。これだけネット銀行が発達していてコンビニでもATMがある時代にそれほど銀行の店舗が必要だとは正直思えません。特に地方では損傾向が高いです。
そんなふううに地銀は不確定要素が高いうえに、営業ノルマも高く、上司へのゴマすりをミスるともう先がありません。こういった人生送りたいですか?
そういう人生を送りたくないのは私だけでしょうか?あなたも地方銀行を辞めたいと思ってるんじゃないんですか?
地銀の営業がいやだったら遅くとも30代前半までには転職しよう それが異業種に転職できるリミットです
地銀から銀行以外に主食するなら30代前半がリミットです。私の知り合いには外資系の生命保険や損保に就職した人、製造業の経理課や総務課に就職した人もいます。
外資系は給料が倍近くになったと聞いています。外資系企業だと上司との無駄なゴルフなどなく、仕事の成績が良ければそのまま給料に直結します。
また、製造業の経理課や総務課は、給料はそれほど高くはないですが、仕事がかなりゆるくて、定時に帰れるそうです。
もちろん決算期は残業がありますが、それでも残業だいは確実につきますし、労働組合が強いので、サービス残業は全くありません。
地銀から営業を辞めて転職し行った人はイキイキしています。私の40代で奴隷営業をやっている知人に比べると顔つきが全く違います。
仕事の選択でこれほどまでに人生の充実度が変わるかと思うと、ちょっと切なくなってきますね。
こういった地銀の仕事に限界を感じて転職するのってだいてい30歳前後が多いです。地銀で営業成績が良くても、結局、上司に気に入られないと出世できないというのが分かってくるからです。
営業はできるけどど上司に媚びることができないひとはたいてい、30歳前後で辞めていきました。そうすると、地銀には「上司に媚びて仕事ができない人」だけが残っていくことになります。これが現実なんですよね。そういう地銀には正直いい未来を想像できませんからね。
「そうは言っても転職って言っても銀行の仕事が忙しくてどうやって転職活動すればいいかわからない」そういう場合にはい一度優良な求人を紹介してもらうのがイイと思います。
平たく言うと、銀行って
「絶対に会社の言うことは聞いて、一度のミスも犯さず、上司にこびへつらって完全接待ができる人」
が出世します。個人的にはこの時点で個人で開業したりして仕事をしますね。ここまでして出世もしたくないです。金融機関て今時ではけっこう給料もそこまでよくなくて、普通の会社と同じくらいのところも多いです。地銀クラスだとほんと普通の会社と一緒ですからね。
そういって給料のメリットが無いのので出世する意味がないってのも現実です。がんばって銀行に入った人は上司の言うことを聞いて、飲みに行って接待して頑張ってくださいね。
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地方銀行もだんだんと終わりをむかえている
地方銀行もかなり合併を続けてきてますからね。これからAIが発達してきて、銀行業務自体が自動化されて人がいらなくなります。ぶっちゃけ銀行でほしいのは営業だけですからね。
よく地銀の窓口とかに行くと、なんか案内のおばちゃんとか、たまにどう見ても50歳を超えてた人が窓口で案内していますね。しかも、「案内なんていらなくね?」ってくらい人がいないのに案内がいます。
こういう人たちはもういらないんでしょうね。でも、首を切れないからテキトーに使ってるってことです。そもそも金融機関なんて営業だけが稼いでるだけで、あとの事務処理なんて誰でもできますからね。それが今後はAIがやってくれることになるので、そりゃあ人もいらなくなります。
何が言いたいかと言うと、銀行ってそんなにいらないんですよね。ネット銀行とかのほうが使いやすいし、そもそももうキャッシュレスになってくるので、銀行窓口に行く必要など全くないです。
そんな世の中の流れもあるので、地方銀行に長期でいるってのはどうなのかな?って思いますけどね。